砂漠日記

相撲についての気持ちを中心に

集合住宅は持ちつ持たれつの精神で暮らせねばならぬ

都内の比較的利便性の高い地域に住んでいる。家賃は当然高いので、貧相なマンション暮らしだ。

マンションを和訳すると、邸宅らしい。おこがましい。「あばらや」くらいの感じ。

間取りは米国の建て売り住宅、「ショットガンハウス」を想像してほしい。

「洗濯機の前にテレビが設置してある」といえば、その狭小住宅ぶりがわかるだろう。

鉄筋でできているが、とうぜん作りは粗雑。隣人は引っ越してしまったが、そいつが友人を家に呼んだ際に三人の声を聞き分けられたくらい壁が薄い。

なので床も薄い。

わたしは一階に住んでいるやつの怒りの沸点の低さと、行動の異様さに怯えながら暮らしている。

部屋には絨毯が敷いてあり、わたしがそこに本を、投げる感じではなく、床と平行になるように(物音が起こらないように)ひょいと置くとその音に対して下階の者が何かで床(相手にとっては天井)を突きあげて不満を表明してくる。

ヤバくないですか。例えば、壁ドン。あれはわかる。隣人にたいして「うるさいぞ」という警告だが、だいたいは手でやるだろうな。それに対して、天井からのわたしの物音(断じていうが、それは普通の生活レベルのものだ!)に対抗するには絶対に長い棒みたいなのが必要だ。ということは、そいつは常に棒を携えながら生活していて、なにかあるたびに天井を叩くつもりでいるのだ。

 

明らかにそんなやつはヤバイだろう。

 

壁ドンと棒を使っての天井ドンには行為として、かなり精神的な隔たりがある。

なぜなら道具を用いているので!

 

それに床に対する物音というのはだいたい無自覚なものなので、警告されたときには物音は終わっているのだから、そんなことされても無意味だ。

なぜなら、もしわたしが、自分が起こした物音に対して気づいておらず、悪びれていなかったら、それはもう大変なことだ。

「なぜ突いてくるのだろう?」

と、下に狂人が住んでいると思うだろう。

ならば下階に向かって「すいません!!!!!!」と絶叫すればいいのか?

それ以来めちゃくちゃ慎重に生活しているのだけれど、やはり注意散漫ゆえにうっかり本を落としてしまったり、だいたい本かリモコンを落としまうんだけど、絨毯の上に落とした場合でも警告してくる。あまりに突いてくるので防音のために絨毯を買ったのに……

わたしは怖い。こういったことから、近所トラブルが発生して、殺人事件に発展したりしたら……?

 

 だいたいわたしだって上階の人間の生活音や階段を上る音に我慢しているのだ。物を落とした音にも寛容な気持ちである。特に入浴時。音が丸聞こえなのだ。先日は湯船で屁をしたらしい音も聞こえて笑ってしまった。

住居空間というのは、もちつもたれつなのだ!「あばら家」の場合は殊更に。

下階の住人には想像力がないのか!あいつには!わたしだって、上階の人間が夜中にパーティを開いたり屁をこいたりしているのを我慢しているのに、天井を突いたりはしない、天井の薄い家に住んでいる以上、それは宿命なのだから!

また上階の人間も、さらに上階の人間の生活音に悩まされているに決まっている。

そんなに上階の人間が気になるなら、こんなに粗雑な家に住まずに、オートロックかつ、エントランスに川が流れていてそこに飛び石があったり、入り口にコンシェルジュがいるような、マジの「邸宅」に住めばいいのだ!

1度「上階の人間がヤバイ人間だと思えば止むのでは?」と思い、「電波による生活妨害、また⚪︎⚪︎党による集団ストーカー行為などはやめてください」といった手紙を書き、ヤツのポストに投函しようと思ったが、もし下階の人間がヤバイやつだったら全面戦争の始まりだ。やめた。

 

そうやってわたしは忍び足で生活している。